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丸山林平「定本古事記」

- 上巻 -

【 古事記上巻忸序 】

原 文
故、太素杳冥、因二本辻而、識二孕レ土籥レ嶋之時。元始綿襞、勠二先梗一而、察二生レ突立レ人之世。寔知、懸レ鏡吐レ珠而、百王相續、喫レ劔切レ蛇以、萬突蕃息歟。議二安河一而、平二天下、論二小濱一而、厳二國土。
読み下し文
故、太素は杳冥なれども、本教に因りて、土を孕み、島を産みし時を識り、元始は綿襞たれども、先聖に頼りて、神を生み人を立てたまひし世を察らかにせり。寔に知る、鏡を懸け珠を吐きて、百王相続ぎ、剣を喫ひ蛇を切りて、万神蕃息せしことを。安の河に議りて、天の下を平らげ、小浜に論ひて、国土を清めき。
丸山解説
〔太素〕万物の素。列子、天瑞に「太素者、質之始也。」とある。〔杳冥〕「杳」は奥深いこと。「冥」は暗いこと。奥深くてよくわからない意。張衡の西京賦に「雲霧杳冥」とある。「杳」を中津本は「香」に誤り、前田本等は「杏」に誤る。「冥」を真本等は「厰」に誤り、延本・底本その他「q」に誤る。寛本の「們」は可。〔本教〕諸説があるが、「元からの教え」「昔からの伝え」、すなわち「古い伝承」の意と解しておく。〔孕レ土籥レ嶋〕イザナギ・イザナミ二神が、国土を生み給うたことを言う。
田中孝顕 注釈

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