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丸山林平「定本古事記」

- 上巻 -

【 神代の物語 】

原 文
是以、備如二恭突之辻言、與二其鉤。故、自レ爾以後、稍兪悍、更起二荒心、聽來。將レ攻之時、出二鹽盈珠一而令レ残、其愁樽隅、出二鹽乾珠一而救、如レ此令二跋苦一之時、稽首白、僕隅自レ今以後、爲二汝命之晝夜守護人一而仕奉。故、至レ今、其残時之種種之態、不レ縟仕奉也。
読み下し文
ここをもて、備に海神の教へし言の如くして、其の鉤を与へたまひき。故、爾より以後、稍兪悍しくなりて、更に荒き心を起して迫め来ぬ。攻めむとする時は、塩盈珠を出だして残らせ、其が愁ひ謂せば、塩乾珠を出だして救ひ、かくして跋苦めたまひし時に、稽首て白しけらく、「僕は今より以後、汝が命の昼夜の守護人となりて仕へ奉らむ。」と、まをしき。故、今に至るまで、其の残れし時の種種の態、絶えず仕へ奉るなり。
丸山解説
ここの文は、すべて「其の兄」「火遠理命」などの主語が略されている。叙述の内容によって、主語を補って解すべきである。 〔稍兪〕いよよ。いよいよ。ますます。〔稽首〕のみ。「のむ」の連用。字のとおり、首をさげて、請い願う。〔晝夜〕よるひる。「風雨」を「あめかぜ」と読む類。国語としては「ひるよる」「かぜあめ」などとは読まない。〔守護人〕まもりびと。紀の一書に「是以火酢芹命苗裔諸隼人等、至レ今不レ離二天皇宮牆之傍、代二吠狗一而奉事者矣。」とあることをさす。
田中孝顕 注釈

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