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丸山林平「定本古事記」

- 下巻 -

【 仁徳天皇 】

原 文
亦、一時、天皇、爲レ將二豐樂一而、幸二│行日女嶋一之時、於二其嶋一鴈生レ卵。爾、召二建内宿斑命、以レ歌問二鴈生レ卵之寔。其歌曰、 多揺岐波流 宇知能阿曾 那許曾波 余能那賀比登 蘇良美綾 夜揺登能久邇爾 加理古牟登 岐久夜 於レ是、建触宿斑、以レ歌語白、 多聟比加流 比能美古 宇倍志許曾 斗比多揺閉 揺許曾邇 斗比多揺閉 阿禮許曾波 余能那賀比登 蘇良美綾 夜揺登能久邇爾 加理古牟登 伊揺陀岐加受 如レ此白而被レ給二御琴、歌曰、 那賀美古夜 綾豐邇斯良牟登 加理波古牟良斯 此隅、木岐歌之片歌也。
読み下し文
亦、一時、天皇豊楽為たまはむとて、日女島に幸行でませる時に、其の島に鴈卵生みたりき。爾、建内宿斑命を召したまひ、歌以て鴈の卵生める状を問ひたまひき。其の歌に曰りたまひけらく、 (七二) たまきはる うちのあそ 汝こそは 世の長人 そらみつ 日本の国に 鴈子産と 聞くや ここに、建内宿斑、歌以て語りて白しけらく、 (七三) たかひかる 日の御子 うべしこそ 問ひたまへ まこそに 問ひたまへ 吾こそは 世の長人 そらみつ 日本の国に 鴈子産と いまだ聞かず かく白して、御琴を給はり、歌曰ひけらく、 (七四) 汝が王や 遂に知らむと 鴈は 子産らし 此は、木岐歌の片歌なり。
丸山解説
〔一時〕あるとき。英語の One day などと同趣の言い方。〔日女嶋〕ひめしま。「姫島」「江島」にも作る。諸説があるが、往昔、淀川の河口にあった一小島で、今の大阪市西淀川区稗島町が、そのあとであろうという。安閑紀、二年九月の条に、この小島の松原に牛を放牧せよとの詔があったとある。
田中孝顕 注釈

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