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丸山林平「定本古事記」

- 下巻 -

【 顕宗天皇 】

原 文
初天皇、苡レ盟膩時、求下奪二其御粮一慂甘老人上。是得レ求、喚上而、斬レ於二飛鳥河之河原、皆斷二其族之膝筋。以レ是、至レ今、其子孫、上レ於レ倭之日、必自跛也。故、能二│見│志│米│岐其老館在。【志米岐三字、以レ音。】故、其地謂二志米須一也。
読み下し文
初め天皇、難に逢ひて逃げたまひし時に、其の御粮を奪ひし猪甘の老人を求ぎたまひき。ここに求ぎ得たるを、喚び上げて、飛鳥の河原に斬りて、皆其の族どもの膝の筋を断ちたまひき。ここをもて、今に至るまで、其の子孫、倭に上る日、必ず自ら跛ぐなり。故、其の老の所在を能く見志米岐。【志米岐の三字、音を以ふ。】故、其地を志米頻とは謂ふなり。
丸山解説
〔慂甘老人〕ゐかひのおきな。豚を飼う老人。安康天皇の段に出ている。〔喚上〕よびあぐ。大和の飛鳥の宮に呼びのぼらす。〔飛鳥河〕あすかがは。大和国(奈良県)高市郡の高取山に発源し、西北に流れて大和川に入る。流程約三〇キロ。この川は、古来水域の変化が激しいので名高い。〔族〕うがらども。「うから」ではない。既出。〔膝筋〕ひざのすぢ。膝の裏の筋であろう。神功紀摂政前に「抜二王濯屡一云々。」の記事がある。「あはたこ」は膝の骨であるが、だいたい、ここの「膝の筋」と同じであろう。
田中孝顕 注釈

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